馬鹿なあんたへ/蜜
夜中にあんたのケータイが鳴って
こんな時間に何事かと思って
目が覚めて
何やら深刻な顔で
会話してるのを横目に
寝返りうった振りしてたの
「ちょっと待ってて」って
誰に言ったのかわからない言葉聞いて
布団から飛び起きて
着替え始めたから
「どうしたの?」って聞いたら
「友達が死んじゃうかも」だって
手首切ったとかいう変な女の話を
少し聞いて
数時間後には仕事だっていうのに
ホントあんたは馬鹿なのか
お人好しなのか
ツッカケつっかけて
出て行ったから
私もなぜか起きて待ってるの
心配は
そんな女より
あんたの明日の仕事
ねぇ聞いて
自傷したって変な女があんたの気を引くならさ
私はね
腕の一本切り落とすことくらい容易いよ
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