17歳 砂に何を埋めた?/瓜田タカヤ
で、
その川縁の下った小道へ入るための入り口には、公園の入り口などで
よく見る、車止めのような金属の小じゃれたデザインをした物体が
ラッキーアイテムであるかのように立っていたのである。
この金属の車止めの隙間を通り抜けられたら逃げ切れるのだが、
それはゲンチャリ一台通れるか通れないかのギリギリであった。
「毛内、ヒダリさいげ!(毛内左に行け!)」
毛内が気づいていたのか、知らなかったが俺は咄嗟に叫んだ。
その時の表情は多分、びっくりした顔をしていただろう。
毛内はその車止めをすごいスピードでまさにギリギリでかわした。
俺は太股を打ったが痛みはなかった。ビックリしてい
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