夏のコラージュ2/たもつ
 


自動販売機で「夏の海」を買った
ペットボトルの海を一日中見て過ごした
水平線には夕日も沈んだ
家に帰り
何処に行っていたのか聞く妻に
海、と答えた
妻は、ウソ、と呟いた
出会った頃から
僕らの指の形はよく似ていた
本当は海なんて
なかったのかもしれない


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