Astronomy club/AB(なかほど)
 

小惑星にまで触れたイカロスは
大気圏へ突入するその時に
その目で見た最後の映像を送信した

それは当たり前の私達の星の姿
君達の足並みは、羽ばたきは、瞳の色は
揃わされなくてもいい



11

猫と月は
もともとおさななじみなのに
とおく離れてしまって

それでも
月の胸に猫の痣があるように
猫の瞳に月がいる



12

空へ消える
天に昇る
残る記憶を感じて生きてゆく

空から降る声にも
清しい
瑠璃の色香にも





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