定理/ねことら
ねえ最速だよ、最速だよといって、宇宙のことは何か国語で話し合ったら宇宙に近づいた気がしただろう、ね、自分以外異星にいて、カクテルみたいなマイナス一等星、白色矮星、馬鹿みたいだ僕ら希薄な、コーラのような、記号のような言葉、媒介されて、どのようにベクトルを飛ばし合う行為が詩、だと言えただろう、ね、言葉は知らない瓦礫の海に浮かんだまま、色のない、温度のない、ごく浅い覚醒を掴まされたままだ、心臓、いま瞬間に世界中に拡散されたい、オールノンフィクションの追体験、完全版の遺書だ、そうしたものになりたい、僕は僕を保護する、完全版で、だってそうじゃないかこの隙間の、この歪みの、飛礫すべてが世界だというのなら、こんなにもひとりひとりは孤独で、とても遠く澄んだ場所から自分自身を拾い上げるような行為、を詩と呼んでいたい、詩であってほしい、どうして言葉は、どうしてこんなにもちっぽけで、この詩が、僕だというのなら、
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