明日へ向かう僕の昨日/卯月とわ子
明日が待てない僕の足
進んで 進んで
掴んだのが君の腕だった
見つけた希望に
気付くことのできない鈍感さを
君は鼻で笑ったけれど
あの時の僕は
明日に執着して
そのことすら気付かなかった
でも今なら言えることが一つ
君の腕を掴んだのは偶然なんかじゃなかった
僕が自分で選んだってこと
君の皮肉もすべて僕は愛していた
今向かう明日に
君が居ないのだとしても
僕は一人ぼっちだなんて思わないし
迷子になったりもしない
それは
君と過ごした昨日があるからだと
今なら分かる
そして足はまだ進み続けるんだ
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