明日へ向かう僕の昨日/卯月とわ子
 
明日が待てない僕の足

進んで 進んで

掴んだのが君の腕だった

見つけた希望に

気付くことのできない鈍感さを

君は鼻で笑ったけれど

あの時の僕は

明日に執着して

そのことすら気付かなかった


でも今なら言えることが一つ

君の腕を掴んだのは偶然なんかじゃなかった

僕が自分で選んだってこと

君の皮肉もすべて僕は愛していた

今向かう明日に

君が居ないのだとしても

僕は一人ぼっちだなんて思わないし

迷子になったりもしない

それは

君と過ごした昨日があるからだと

今なら分かる


そして足はまだ進み続けるんだ
戻る   Point(2)