普通の星/邦秋
 
いつだって僕等は
当たり前の呼吸を
思い切りしてきた

限りないものなど
ある筈もないのに
知らないふりをして

全ての物は借り物だから
どれも無くさぬよう
ずっと僕等は破壊したがるけど
それでも儚いほどに無力だ

誰も知らない明日を生きていく
次の僕等の居場所にも
特別な力が宿る普通の星を残して

なぜだろう僕等は
僕等という境を
守り続けてきた

何の理由もなく
自分以外の色を
否定し続けてきた

生きていくため生きている人
それを見失って我が為だけに生きている人
全て均して

誰も知らない明日を生きていく
次の僕等の住処はどこだって
居心地の良い世界でありますように

地球では抱えきれないほどに膨らんだ
キキュウがついに宇宙にもガラクタを飛ばした
望まれて産まれて 行き場を無くしている
輪を描けないなら 一度止まって

誰も知らない明日を生きていく
次の僕等の居場所にも
特別な力が宿る普通の星を残して
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