共鳴/いねむり猫
 
与えられた感覚のすべて 薄く高く引き伸ばし

やがて訪れるものを 待つ

未熟な 青い静寂の闇に 息をひそめ
 長く 瞑想に似た 忘我の時を経て
  小さく  小さく  微弱な  共鳴が始まる

研ぎ澄ました ぎりぎりの狂気に触れ
 やがて体の奥底の骨 その成り立ちの根源を 
わずかにこすり 引っ掻く

その訪れを その共鳴のうねりを 待っている
  

やって来るものの鼓動が
 雄々しく駆け昇って来るものの躍動が

水平線からゆらりと立ち上がる
 真夏の太陽の気迫が

地吹雪を咆哮させる
激しい前線のエネルギーが

訪れるものの 異質性と親和性 を予感しながら

自分のすべてを その共鳴へと 投げ出せば
四肢がちぎれ飛ぶ予感におののきながら

頭を撃ち抜かれた空白を飛び越えて 
 
歓喜の声を上げながら

身を投げる

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