部屋の中/消しゴム
とてもとても「ひとり」なのを、感じてしまう夜。
いつもは居心地のいい部屋が、ずかずかと土足で入ってきた
「孤独」に支配されて。
はっと、息が詰まってしまう。
そんな夜、私はひとに会ったら、逆に、もっとだめになる、
孤独に、埋もれてしまうのを知っている。
ひとりで、耐える。
ひたすら、何をするわけでもなく、耐える。
じっと、じっと。
それでも落ち着かないので、布団に包まって、
CDをかけてみる。
いつもならうきうきするようなメロディも、
心にグッと来る言葉も、ただすり抜けて
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)