唯/ミナト 螢
 
唇を閉ざす桜の花びらが
あなたへ届けるハガキの
切手になるまで愛せるから

渇かないように
濡れないように
私を祈った季節を越えて

ジップロックの中で生きても
口づけに舞うほど強くなくて
想いだけが空回りをした

泣かないように
崩れないように
私を守った時間をあげる
戻る   Point(0)