死はない、死はない、知らない/ホロウ・シカエルボク
 

ふたたび目覚めたときには
世界は様変わりしているだろう
おまえは目を見開いて
そのひとつひとつを心ゆくまで確かめることだろう


進化の過程に
われわれは必要ない
疑似餌を食らった魚のように
引き摺られていくことが出来るだけだ
草臥れたアスファルトで
弱い肌にいくつもの切り傷をつくって


目覚まし時計はもう鳴ることはないだろう
おれたちは時そのものとなって生きることが出来る
心臓に染み込んだリズムは
有限でありながら永遠を感じさせるだろう
なにもかもありのまま受け取ることは出来ない
それならば出来る限りの
ヴァリエーションを生み出せなければ真実は遠ざか
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