風/もっぷ
彼女とは幼馴染みで
産院のベッドまで隣り合っていた
あなたが産まれて その一秒後にわたし
、そんな感じの 二人はとても仲良しで
家庭の諸々もが似通っていたし
それがいまでは点の上にあなた
そこと繋がっていない点の上にわたしが居る
故郷東京のどこかの駅前通り界隈という地理
の上のカフェで向き合って
さっきまで偶然の再会をあんなにも
喜び合っていたのに もう
ふとした沈黙がぽつぽつと始まって
それでも二人ともにカフェを後にする、
友と「じゃあまた」、
そんな空気でもなかった
お互いのその後のことを
おおよそ披露する場面が終わり結果
もっともっと意気投合するか
逆
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