原点/ミナト 螢
 
星も転ばない夜の空には
セーラー服の袖が届かずに
みんなとは違うものが欲しくても
インクを貰った心に描く

レコードを回す針のように
足を広げると世界が続いて
例え転んでもやり直せるから
飛んだり跳ねたりできるのだろう

ボタンを押す時に自販機で迷う
私の右手が夢ならば
ひとつしか選べない缶ジュースを
最後まで飲み切る力が欲しい

炭酸の海を泳ぎながら
泡だけが浮いて掴めなくなる
それは教科書に載ったこともなく
輝いている未来の約束

いつかはきっと制服を脱ぐけど
私はこの白線を忘れない

勝負の時に奮い立たせるもの
夢を見た時に飛び込めるもの
一緒に泣いて別れていくもの
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