パンク/
ミナト 螢
ペダルを漕ぐのはいつも空の上
丸い寝顔を追い越してゆく
安心を舐めた両足の裏に
広がる明日が水を溢すなら
吐く息の白さを堪える前に
黒い地面に叩きつけられる
アスファルトに擦った唇を
あの人のものと重ねるために
ペダルが外れたこの世界では
会いに行けなくて空回りする
私の想いも時計の針も
何周目の朝を迎えるだろう
窓よりも強く守ってやるから
胸を鳴らした言葉の先っぽを
誰に貰ったら幸せになるの
教えてくれなきゃ撃て
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