入口で遊ぶのはずいぶん昔にやめたんだ/ホロウ・シカエルボク
枕元の書見台のモリッシー、得体の知れない詞に溺れてる、冷たさに心が疲れ果て、隣国のポップソング、インスタントコーヒー…電気毛布の熱…イメージの質は変化する、スタイルは同じでも―装飾物をいくら強調して見せたところで魂の程度はごまかせない、何を食ったところで根性が不摂生ならそれは毒になる、なにかを書くときにネタを漁ったりなんかしないよ、俺はひとりで書けるから…灰が降る世界の中をまた知らぬ間に一年近く生きていた、ほんの僅かな数歩を、それでも確実に踏みながら―指先がキーボードを叩くリズムが好きだ、リズム、ということだけで言うなら、それはシャープペンシルの滑りよりも…けれど、それはどちらかではいけない、
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