明日/ミナト 螢
 
呼吸の出口を塞ごうとした

その光でもあの背中でも

届かなかったと悔やむ間もなく

踵が地面を嫌がっている

誰かのリュックで飛べるほど軽い
夢を抱えても笑わないでね

次のページが白紙であるなら
水を垂らすように動いていく

手足の爪が引っかかる前に
もう一度だけ心臓を目指す
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