しんぞう/秋葉竹
悲しみだけが
おれの人生なのさ、とか
くっだらない
愚痴こぼして、
ホントにそうなの?
そこにあたしは、いないの?
忘れてもいい不幸なんて
いっぱいいっぱい、あるよね?
だから、あたし、
通天閣のビリケンさんに
祈るんだ(ウソだよ)。
あしたこそしあわせに、なれますようにって。
(あ、この『祈り』は、ホント。)
そのあと。
夕陽があたしの顔を染めたのね。
それが綺麗だった、
から
しあわせだけを
感じていたいって
言って、いいよね。
それだけが
勘違いだけど
ハッピーエンド、だったりして。
そしてそのとき
その痛みを感じたうつわが
それが、しんぞう、だったりして。
戻る 編 削 Point(6)