桂川の畔にて/玉響
 
今も昔も変わらず
清き流れ 桂川

石割山の桂の木の下から
最初の一滴が染み出し
やがて千年の森繁る富士山の湧水と合流
桂川溶岩流の上を流れゆく

人の命も然り

一時も絶えることのない
川のように
人生は滔々と流れ
いつかは大海へ辿り着く

裸で生まれ
宇宙に帰るその日まで
流れに身を任せ
変わりゆく風景を
たくさん心にやきつけたい

春は桜を
夏は青葉を
秋は紅葉を
冬は白雪を

見て、
感じて、
ダイブして、
聖なる景色に包まれよう

人の命も生々流転

過ぎてみれば
あっという間
思うより
人生は短いのだから


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