『幾百億、幾千億のうた』のうた/秋葉竹
街は、君のことが好き。
しんけんに、
みあげればみえる
幾百億、幾千億の銀河系の
白いカタツムリ状の渦巻きたち
星雲と名乗る用意があるものたちです。
街の灯がなんだか深く
アスファルトに染み込んで
同じく
オンザロックで、ただ酔うためだけに
飲み干された酒が
撒き散らかされた悲しみを
照らすとき
街は、わたしのことがキライ。
だけど、
そのむかしのうたを
照れながらでも小さな声ででも、
そっとうたうのです。
悲しみをもてあます心には届いて欲しいから、
君の?
この街が、いつ君の罪の許しを乞う?
いまのこの
キズだらけの
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