砂時計の詩/ミナト 螢
狭い喉に光を乗せる時は
ふるいにかける前の言葉でも
ガラスの内側で温めるから
飴玉みたいに転がっていく
痛くはないかいただ信じている
胸の高さに集まる思いが
アスファルトの道を照らす間に
電線を渡る溜め息の数で
君のものだと分かるようになる
寂しいんだろもう分かっている
ここはアンプに近い真空管
一音も逃さずに伝えるまで
コイルを巻いたりネジを回すのに
三分ごとに起こすのはやめて
君の横顔に映るCMが
明るい笑顔で続いて欲しくて
消えることのない灯を抱いて
僕はチャンネルをそのままにした
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