帰る気なんてないのに/
もっぷ
まだ幼かった頃には
確かに別世界への入り口だった
あの古い橋 よく
行ったり来たりして遊んだっけ
今の背丈で眺めてみると
なんて小さくて短い橋
なんて細くて切ない川
ふと振り返って気がついてしまった
あの頃の広さってものに
あの頃の未知ってものに
零れるのはなぜ
零れるのはなぜ
帰る気なんてないのに
戻る
編
削
Point
(2)