帰りたい/
蒼木りん
何も話すことが無くて
暗い窓の外ばかり見ている
あなたは私が
退屈と思っていると
感じたに違いない
そして
こんな時間が
つまらないと思っただろう
啜るコーヒーは
珈琲ではなくて
不味いお湯
琥珀になり切れない私は
それと同じで
薄白い
脚本が無い夜
言葉のいらないことをしようか
それとも・・
迷う
寂しい口が煙草を吸う
煙がしみたふり
もう
なんだか帰りたい
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