狼狽える詩人どもに/ホロウ・シカエルボク
激しい痙攣のあと、強制終了のように訪れる眠りの中で見る悪夢にも似た感覚を現実まで引き摺り出してしまう不得手な目覚めの数十秒、果たして俺はすでに死人なのか、と無意識に手首に触れている…微かに、致命的な嘘つきのようにそれは脈動している、でっちあげでもなんでもいい、とりあえず眠りと目覚めは、滞りなくこの朝も俺のもとに在った―寝床を抜け出すとぶるっと震え…それから初めて寒いのだと気がつく、ついこの間まで―やめておこう、とうにかすれたフィルムをもう一度回すような真似は…パーソナルコンピューターに飲み込ませた音楽データ、ストーンズはパラシュートの歌をうたって…いや、女の歌と言うべきか―いつものように…目覚めが
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