セーターの詩/ミナト 螢
青い毛糸は丸い地球のよう
途中で絡まりケンカもするけど
国境という線を守りながら
たまに出かけて色を貰ってくる
ざっくりとした編み目の中には
どんなプレゼントも隠せないまま
爪に引っかかり伸びた場所なら
ブランコへ乗せるくらいはできる
抱きしめるたびに少しズレていく
両手で覚えた体のサイズが
首の形は深いと決めたから
その穴に顔をうずめていたい
あぁ今年もまた冬がやってきて
破れた空気に触れる火花が
あなたと私を引き離しても
白い言葉で隙間を埋めるの
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