臍のを/
あるみ
天袋にしまわれていた
臍のを
私を産み落とした人の
面影に繋がる
ひからび
しがらみ
産まれてからずっと
寂しくて
カーテンから漏れてくる光に
しがみつきたかった
あたたかい場所に繋がっている光に
しがみつきたかった
陽に焼けた畳の上で
服を脱いで
鏡の前に立つ
艶のない髪
化粧気のない顔
このままもう一度
思い切り泣いて
裸のまま
精一杯泣いて
この光をたどったら
産まれかわれるかな
あたたかい所に
産み落とされるかな
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