牛乳を むねにこぼすの/
秋葉竹
恋割れた 悲しい夜は
ひとふたり つみによごす
このむねの 黒さがいやで
牛乳を むねにこぼすの
牛乳を よるのむからさ
かまわずに 消えてほしいの
かいわない 冬の静かな
白い息 ふたりはきだす
いまはもう希いはしない
いまはもう戻れもせずに
ふたりきりの孤独におぼれる
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つみびとを 裁くかがみ
ためらわず 割ってしまった
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