銀河鉄道/ミナト 螢
 
もしもこの雨が
痛みを強くする
ものだとしても

ブラックコーヒー
苦くシメた胸
盾になるような
武器が欲しかった

ひとりでは寂しい
電車の中で
窓と巡るのは
四角い思いさ

泣いて怒って
笑って喜んだ

全ての着地が
そこにあるのなら

終わりまで何を
見ても楽しめる

扉に近付く
霧雨の森で
シャンプーの匂い
溶かし瞳を閉じた
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