嘲笑的な薄闇の中で強制的に見開かれた目を/ホロウ・シカエルボク
判断しないから―寝返りを何度か打つと、時々今居る場所がわからなくなる、気まぐれな旅行者のようにきょろきょろして見覚えのあるものを探すのだ、マップアプリの矢印を探すみたいにね…OK、俺は南に枕を置いて、北に向いて寝ている、現実が落ち着けば考え事に耽るだけだ…暗がりで考え事をするべきじゃない、と昔とある本で読んだことがある、なるほどと思うやつも居るのだろうが俺にはそれがどういうことなのかわからない、明かりのあるなしに左右される程度の考え事なら考えるほどのことではない、いいかい、時間、場所、天候、そんなものは本当の思考になんら影響を及ぼしはしない、なんのために考えるのか?それはほんの少し自分を先へ連れて
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