それだけのこと/
坂本瞳子
少し、涙が流れたり
少し、ため息がこぼれたり
それでもこの気持ちが救われることはなく
感情の矛先を探しては虚しさが募り
心を失いたいと願うのみの時刻(とき)は
緩やかに過ぎてゆくが
ただそれだけ
戻る
編
削
Point
(0)