ただれる月夜/秋葉竹
 


松川の
駅に到着した方の
きらめく白刃陽光を受け

変わらない
昔を思い出す癖は
スプーンを使って流し込むだけ

次の人
捜す力も気もなくて
悪人だと知るただれる月夜に

年を知り
冷たい風と恋をして
悲鳴のような喘ぎを聴こうか




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