つれづれ、最後の/e R i
美術室の真ん前に飾ってある。
なんど盗んでしまいたいと思ったか。
なんで盗まなかったのか。
出来るだけ君の遺言や遺書は盗んでおくべきだったのに。
アタシの懐にはアルミホイルに包まれた君の精液だけしか残っていなくて。
なんて、不幸なんだろう。
酔いしれて、ぺろりと剥がす。
乾いた愛がゴミバコで死臭を漂わせている。
使い捨てなんだ、使い古しなんだ、使ってみたかっただけなんだ。
捨てるコトがわかっていたから、誘惑に負けることも容易かった。
どうしようもなく、どうしようもなく、どうしようもなく
置き去りにして、おとなになってしまう
止められなくて、ごめん
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