ヤンについてのエッセイ/虹村 凌
その彼女もいない。
おかしいなか。部屋か?と思う。部屋のリビングのドアが閉まっている。
何時もは開いているのに…あ、さては映画見てるな?
いつもこうやって映画見てるのだ。部屋を真っ暗にして。
肩に手なんかグっと回しちゃって、やらしぃんだからさぁ♪
と思ってドアを開けてもない。あり?何でだ?
さては部屋か。俺等の部屋の中か!電気付いてるって事はいるのか?
俺がドアノブに手を掛ける。鍵はかかっていなかった。
ドアは抵抗無く開いたのだ。
カチャ…
押し開けたドアから、先ず俺のベッドが見える。
ヤンちゃんのベッドは反対側にある。
俺はゆっくりと顔を出しながらのぞ
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