シュペルヴィエルに捧ぐ/
梅昆布茶
海に住む少女に会いにゆこう
大西洋の沖合いはるか
めったに船もとおらない
まぼろしの町へゆこう
アイルランド訛りがとびかうはずのタバーンには
看板娘のひとりもひつようだし
だれもいない町にガス燈がともってゆく夕暮に
だれかが着るかもしれないバスローブや
だれかがたべるかもしれないクロワッサン
そうすべての女性が彼女にとじこめられている
そんな孤独な少女に会いにゆこう
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