<詩「あるなんでもない日」、「白き神の抱擁」、「婚礼」、「カフェ」「君の来る日」、「山城合戦」、「冬.../タカンタ、ゴロキ、そしてパウロ
詩
「あるなんでもない日」
空を白銀のかんざしが通りすぎてゆく
光と風とささやきを残して
ぼくは学校の屋上から彼らを撃った
どうしてそんなことをしたの
月曜日が嫌いだったから
窓から外を見ると雪が舞っている
かつてある少女が北の国に住んでいた
少女はぼくを愛し、ぼくはきみを愛した
きみは今どこにいるのだろうか
雪の中に見えるきみはあの時のきみなのか
毛糸の帽子が似合うきみが手袋をはめた手に息を吹きかけると
それは白い霞となって消えていく
どうしてそんなことをしたの
月曜日がきらいだったから
いつの日
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