月見草/
あおいみつる
廃墟化した団地に蝉しぐれが木霊し
紫外線にへこたれない夏草が生い茂る空き地
眼をやれば月見草が微笑んでいる
幸せも 不幸せも 絶望も 希望も
混濁し合いながら曖昧な執着へと向かう
そして引き潮のように季節は移り行く
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