You Can't Always Get What You Want/ホロウ・シカエルボク
果てしない豪雨のさなか、悲鳴を聞いた気がした
たぶん現実のものではないのだろう、けれど
おれは街路で耳をそばだてる、かなり昔、こんな歌があったなと
そう、思いながら
今日のすべてが粘ついた汗となって
全身に絡みついてる
MP3プレイヤーに注ぎ込んだブルースは底をついた
不思議なほど人は居らず
数件のバー以外の店はすべてシャッターを下ろした
ゴースト・タウンのような繁華街で
買い残したことがあるみたいに彷徨っている
住所を間違えた手紙は奇跡的に届いた
内容はあまり
ありがたいものではなかったけれど
それについていくつかしなければいけないことがあったはずだけど
手
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)