花火/
葉leaf
夜空に絵を描くために
人は花火を打ち上げる
灼熱の夜空の強靭な肌を
華々しく出血させるために
花火は溜め込んだ怒りをまき散らす
ここには夜空と花火との
無意味で無益な戯れしかない
戯れのむなしさを眺める二人は
各々のむなしさを接続し合って
立ったまま手をつないでいる
虚しさより深いところで手をつないでいる
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