8月のうた/梅昆布茶
空があり風があり
時は世界樹をかけのぼって
あしたへとながれてゆく
だれかが小ちゃなブルースを
奏でているような気がしてでもそれは
ぼくの知らない紫の小花の群れだった
月への梯子をたどってゆこう
なにも奪わないでは生きていけないのだけれど
痛みをわかりあえる自分になりたいと想う
せつなさを語り合いたくて夜を待つ
あしたという頁にはあたらしい言葉が待っているのだろうか
それともあしたがぼくのあたらしい言葉を待っているのだろうか
蔓草が
絡みつくように
8月の自分が
どこかに行こうとしている
きがするんだ
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