茜/ふじりゅう
るらしい
青ペンで少しずつ 少しずつカレンダーに
積もらされ続けるバツ印は
私の体内時計をジリジリと
追い詰める役割しか持たない
気まぐれに重なり紡がれる茜
私では遠く敵わない熱が心地良い
どこかで嫌われたのか コンビニ袋吹き飛ぶ
さよなら
気が付けば 瞬く間に 躊躇なく 戦争の警鐘響く
なるべく地雷を避けるけど
隣でまた一人 この世界から消滅する
西から空爆だ
東から敵軍だ
帰宅難民達が
燃える男の目の前で写メっている
ぱち ぱち … ぱち ぱち …
北から風が吹き
残りカスを浴びた
この世に遺しようのない身体が
スマホを帰る場所にしたがっていた
気まぐれな茜はこの場所にしかない
何故か立ち尽くす
エンジンを止めている
同じ風を掬って飲む
無駄な身体
無為な爪痕
東西は枯れた
ぺこぺこ音をたてるペットボトルの
中身も真っ赤な液体
を 飲み干す
メールを受信した
その瞬間 私の元に 現れた littlegirl が
炸裂
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