Stray Cat Blues/ホロウ・シカエルボク
れただけだった
ロジャー・ウォーターズは目を細めて
戦争の歌をうたっている
錆びた自転車のスポークにそれが跳ね返って
ボトルネック・プレイみたいな甲高いノイズを残す
スタジオには隠しカメラがある
みんな初めから知ってたって顔で話してる
近頃じゃ飲物に
芋を浮かべるのが流行っているらしい
おれたちはそれについて議論をする
そして
そんなものは無意味だという結論に達する
そして
そんな結論もやはり無意味に違いないのだ
そんな空洞の堆積の狭間で
ちゃんと呼吸したいと思った誰かが詩を書き始める
本当の苦しみの始まりだ、ボーイ
だけどもしも
いつかそのまま水面に浮かぶことが出来たら…
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