秒針/
ミナト 螢
狂わないリズム
刻む一秒が
耳たぶを刺した
ピアスのように
痛い日もあって
重い日もあって
時間が引きずる
荷物の多さを
心は賢く
誤魔化せるから
笑っていられた
泣いていられた
時々、聴こえる
雨と秒針が
重なった夜は
窓の向こうで
震えるネオンに
ささやかな音と
誰かがタクトを
握っているんだ
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