夢の中では/
Giovanni
言葉が空を切るばかりだ
のどやかな空の下
芝生がさらさらと
白銀の歌 うたう
静かな公園で
確かに僕は
あなたの名を
呼んだのだが
言葉はなかった
あれは
幻だったのだろうか
確かに僕たちは
あの5月の涼風吹く
昼過ぎに
2人きりで
弁当を食べたのに
のぞきこんだ
あなたの顔には
何もなかった
あなたの姿態にも
何もなかった
ただ風が吹くだけ
心地よい
風がただ吹くだけ
2010.11.10
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