音楽/宮木理人
 
はぐきのエグみが笑うとき
えくぼのヘコみの気がふれて
分かりみの君がはにかみながら
夜のクラブでポルノを配る

画期的な殺気を楽器で発揮
ラッキーなジャンキーが掲げる日本国旗
大量のマイク
詰めたリュックサック
背負うビジネスライクな大工

ペースト状の楽譜はミシシッピのニオイガメ
乾いた感傷はハンガーに掛け掛け
千代に八千代にJ-POP
さざれ石のガストとなりて
苔のむすまでアマゾンプライム

沈黙の隣国は深刻にリンゴ喰う
いつも記憶の片隅に響く
誰にも教えない音楽



戻る   Point(0)