誰も信じていない嘘を探してる/竜門勇気
ただ呼吸をしている存在であったことなんて
あっただろうかってずっと考えてる
今の世界が不満なのも
何度も愛情が僕をおいてどっかいっちまったのも
きっとそのままであったなら無かったことだ
僕に君らは話しかける
君たちは様々なことを僕に何かを投げかける
お互いにわかってるはずだ
その言葉はなにか意味のあることじゃない
投げかけ合う時間に何を見出そうとしてる?
時々その言葉の代わりに
暴力だったりもするし
酸素の瓶の中で燃える線香みたいに
辛気臭い一瞬の愛情だったり
とんでもなく甘い無関心だったりする
今、ただ呼吸だけしていた
そんな確信が欲しいときに
そん
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