ホームスイートホームなんてどこにもなかったから/モリマサ公
蒸発しては
降り注ぐをくりかえす水分が
皮膚のうちがわで行き場を見失って瞳から垂れてくる
しんじゃった友達との記憶が許可無くうろうろする現在
懐かしい鮮やかな
そのときその場所でした匂いを思い出せないまま
アイポッドにプラグインしたコードが揺れている
これを目撃している全員が善意や悪意をふりかざして空気のなかをすべっていく
とかいう時の気持ちの作り出す爆音とともに
ショーウィンドウの中の自分自身の顔がなくて
手も足も移ろいでどこでもない誰かになっていく バーカ
勝ち上がらなくてもオリジナルじゃなくても
中途半端なまんまで良かったんだよ
存在するたましい
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