そして、僕は詩を書き始めた。それが救いだと信じて。/竜門勇気
 
登校拒否
これは愉快な現象だ
少なくともそうでない人物にとっては

義務と課せられたことを
しないなんてすごく魅力的だ
僕だけ税金を払わないでいい
とか
僕だけ働かなくてもオーケー
とか
でも僕がしたことは違う
保護者がやらなきゃいけない義務を
僕がはねのけた

それはある日始まった
前兆はあったんだろうがわからない
靴を履けなくなった
学校へ行くための靴を身につけることができなくなった
なぜならそれは
不愉快を受け入れることだったからだ

前兆について考えてみよう
自転車に乗るのが嫌になった
その前で言えば
もっと前で言えば
机に鞄をかけるのが嫌
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