人間だもの 七首/
もっぷ
夕焼けという名の空を抱え込みいっぱい泣きたい母さんの胸で
ポン柑の季節が終わり友は逝き梢は夏に瞬きの間に
雨音を吸い込む芝に囲まれて新しい町は空気が足りない
あと少し家事をしてから休もかな明日でいいや人間だもの
忘れたよ忘れてないよ忘れたよあなたに恋してもう忘れたよ
家事を終え日付の変わる頃に聴く異国のキャロル 母に会いたい
また破く切符のように見えなくて明日の靴を磨いた昨日
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