おどろく準備/
木葉 揺
私があきらめた点滅に
高齢の男性が
吸い寄せられていく
街では
たいていのことは
ビルが見守っている
不慣れな人間も
やがて
祈らなくなる
だから毎日
違う流れをしなくては
何か異質でなければ
組み込まれたい私が
軸足を街の外に置いて
平穏の中で
驚く準備ばかりしている
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