水面、ってテも、なくはないし。/ホロウ・シカエルボク
斑模様、太陽の光の中を泳いで、やがて反射に隠れて見えなくなる、アスファルトからの熱と昨日の雨が化ける湿度で、俺たちは蒸されてまともな感覚を失くしている、夏には夏の、冬には冬の狂気がある、人は誰もそれを自分が生み出すものとは考えない、酷く暑かったから、寒かったから、ゲリラ豪雨にやられたから、新しく舗装された車道の色がそこだけ違ったから、挙げようと思えば言い訳は無限に挙げられる、ほんの気まぐれのようなものだ、予防したり改善したりなんて到底出来っこない、なのに、メディアでは誰もがそうすることは必ず可能なのだみたいな顔をしてまことしやかに語っている、真実を知っているものこそ疑え、これは大昔から言われて
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