ドーピング/ふじりゅう
しんと暗い 川沿いを
頭クラクラしながら
倒れ込むように 草むらへ尻を沈めている
束の間の優しさを感じながら
溜息を投げたり
石を放り投げたりしつつ
ブレザーを脱ぎ捨てて
ネクタイを緩めてやっと
ボクから僕へと解放されながら
殺されそうな予感を片手に
ドーピングを一発加える
大丈夫 誰もいないはずで
植物臭さがたちまち消えたら
復活と死亡のめまいが僕を襲う
バイトだけして無駄に溜まったお金を
おもむろにアイドルのブルーレイへ溶かし
彼女達に犯されてみた
お母さんの引きつった顔だけは
なんとしても見たくはないって思って
眉毛をいじいじ 弄りだして1時間
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